2023年4月6日、陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島の周辺で消息を断ちました。
ヘリコプターには10名が搭乗しており、緊急事態を知らせる電波も受信しておらず、飛行中に急激なトラブルが起きたのではないかと調べを進めています。
ちょっと調べて見て行きましょう。
宮古島周辺で消息断つ
6日の 15:46に離陸し、周辺の地形を確認した後、同じ基地に戻る予定でした。当時の、風速や視界などの気象状況に問題はなく良好で、目視で飛行してました。離陸から約10分後の15:56 宮古島と伊良部島の間を飛行中にレーダーから航跡が消失しました。
目撃者や音聴いた人は
墜落した時間帯、宮古島北側にある池間島の住民の中には、大きな音や低空で飛ぶヘリコプターを目撃したとの証言があります。
漁業者の男性によると
「午後3時から4時の間、友人と作業中、大きな音がして低空飛行するヘリコプターが見えた。伊良部島の方向に飛んでいて島に墜落していたら・・・」
また、自宅にいた男性は
「ヘリコプターが飛んでくのが見え、高度は低く家の真上を飛んでいた」
など、このような目撃情報からも ’大きな音’ ’低空飛行’ していたのは間違いないかと思います。
この、’大きな音’は突然の何かのトラブルによるものなのでしょうか?
’中国による追撃’という憶測が浮上しておりますが、果たして・・・
ヘリコプターから緊急事態の電波 受信せず
陸上自衛隊などによると、飛行が困難になる程の異常が生じた場合、無線で「緊急事態宣言」をして管制官に連絡をする。「トランスポンダー」(位置を伝える機器)を操作してレーダー上に緊急事態の発生を示すこともできる。
しかし、レーダーから消える2分前までは、変わった様子もなく天気も良好。緊急事態宣言やトランスポンダーを操作した形跡も無かったそうです。
また、低空飛行していたと思われる高度約300メートルで制御を失えば、不時着でも20秒程。対応の余裕もない程の状況も考えられるとのこと。
’レーダーから消える2分前’一体何が起きたのでしょうか。真相は明らかになるのでしょうか・・・
救命ボートなど機体の一部発見
水深が深い海域では捜索が難航してるようです。
その要因はなんでしょうか?
航跡が消えた海域は水深約100メートル
海上保安庁の装備で潜ることができるのは水深60メートル。航跡が消えた海域の水深は100メートル。海底に機体が沈んでいた場合には、高い水圧に体を慣らした状態で潜水を行う「飽和潜水」といった特殊な潜水方法や無人の潜水艦による捜索になるため簡単ではないとのこと。
海上保安庁巡視船 機体らしき漂流物発見
巡視船を出して捜索したところ、機体のドアや救命ボートなど複数発見したようです。
6日の夕方 救命ボート
「陸上自衛隊」と書かれたドア枠
7日午前 回転翼の一部
この他にも、隊員のヘルメット、燃料タンクの一部、いずれも宮古島と橋で繋がる伊良部島の北の海域で見つかっています。
搭乗していた10人 未だ行方不明
防衛省は7日、搭乗者に宮古警備隊の隊員1人が含まれていたことを公表した。残り9人は第8師団長の坂本雄一陸将を含む同師団司令部5人、同師団第8飛行隊4人。坂本氏以外の氏名や階級を明らかにしていない。関係者によると、大半が陸自幹部という。
自衛隊や海上保安庁などは7日午後11時現在、捜索を続けています。防衛省は同日、陸上部隊を20人から200人超に増やし、県警も機動隊のレスキュー部隊を派遣しました。
雨風の中、懸命の捜索を続けていますが、10人の安否は分かっていません。
陸自ヘリ墜落の原因のまとめ
防衛省関係者によると、墜落の事故が起きた現場周辺の海域は潮の流れが速いうえに、時間帯によって向きも変わるとのこと。この海域の水深は20メートルから200メートル程で、ほとんどがサンゴ礁や岩で覆われていることも捜索が難航しているひとつと思われます。
’中国による追撃’などと憶測も出回っているようですが、一刻も早く見つかるよう願っています。